「み」から始まる冒険者

元「トリックスターのプレイ記」。現在は主に自作漫画の進捗報告記。Comicoに「ひみつのなぎさ」を投稿中!

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現在、comicoにてベストチャレンジとして「ひみつのなぎさ」を投稿中
(c)未羊

2015.10.27 「ひみつのなぎさ」第5話投稿
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せらism☆第1話

「いいよ、SERAちゃん!そう、そんな感じで!」
パシャパシャッ!
カメラマンがボクの事を撮っている。

 
 
ボクの名前は「SERA(せら)」。同世代には結構人気のある女性ティーンズモデル。
今日も雑誌のグラビア撮影の仕事をこなしている。
成り行き的に始めたモデルの仕事だったけど、今ではとても楽しい。

ボクがモデルを始めたのは、そう…、今から3か月前の事だった…。



――公立「緑ヶ丘中学校」

キーンコーンカーンコーン…

「ふぅ、今日も授業が終わったなぁ」
「よう、秀」
「あ、茂木君。何か用?」
この人は「茂木大介(もぎ だいすけ)」。僕の友だちの1人で、中学に入ってからの付き合いになる。
僕とは全く逆の運動が得意な人だ。
「あぁ、いつものあそこに新しいゲームが入ったらしいんだ。一緒に行ってみないか?」
「あぁごめん、今日は用事があってね、一緒に行けないよ。」
「なんだ、しょうがないな。なら今度一緒に行こうぜ。」
「わかったよ、今日はごめんね。」
「おぉ、俺の方こそ悪ぃな。それじゃな!」

僕は柊秀(ひいらぎ しゅう)。普通の男の子。
勉強ができる以外には特にこれといった取柄もない僕だけど、どういうわけか交友関係は広い。
どうしてなんだろうな…。

「さて、今日は予約しておいた本、買いに行かなくちゃね。茂木君には悪い事したかな…。」
そう言うと僕は、そそくさと街中の本屋さんまで走り出した。


「ありがとうございましたー。」
予約した本を買って本屋を出た僕。え?買った本は何か?それは言えない…。
「さてと、本も買ったし家に帰ろうかな。」
そう言って歩き出した僕だったけど…。
「おるぁ!どけ!ガキ!」
「うわぁっ!」
目の前から突然の暴走自転車。僕はうまくよけられずに路地の方へとよろめいた。
――どんがらがっしゃーーん!
よろめいた状態では当然のように、路地に積んであった段ボールとかに思いっきり突っ込んでしまった。
「あたたたたた…、何なんだ、あの自転車は…。」
倒れた僕は起き上がろうとして、自分の手を見てみた。どうもどっかで切ったらしく血が出ていた。
「うわっ、血が出てる…。全く危ないよなぁ。」
――どくん…
『えっ?』
―――どくん…
『な、なんだこの感覚…、く、苦しい…』
「う、うわぁぁぁぁっ!」
血を見るなり、強烈な息苦しさに僕は襲われた。
しかし、しばらくすると何事もなかったかのようにそれは治まった。
「はぁ…、はぁ…、なんなんだったんだ、今のは…。とりあえず家に帰ってゆっくり休もう…。」
疲れてるからだと思った僕は、ゆっくりと立ち上がって家に帰ろうとした。
路地を出て曲がったあと、違和感を感じた。
『な、なんだろう。なんかみんな僕の事をじろじろ見てる…』
その違和感はすぐに分かった。なぜか道行く人がみんな僕の事を見ているんだから。
『何かついてるのかなぁ。なんでこんなに見られなきゃいけないの?』
状況に戸惑う僕。が、しかし、何気なく見た窓に映った姿を見て、さらなる違和感に襲われた。
「――!だ、誰だこれ?!」
そう声を上げるのも無理はない。なぜなら、窓に映っていたのは見た事もない…女の子だったのだから!
「こ、これって…、まさか僕?!
 いや、そんなわけがない。僕は男の子なのに…。でも、この子は位置的には僕としか…。
 ――、ダメだ!わけがわからない!」
確かに、触った胸には男の時とは違う感触があった。
「これじゃ家にも帰れないなぁ…、一体どうしたら…。」
そんな混乱の中に居る僕に、一人の女性が声をかけてきた。
「あら、あなた可愛いわね。」
「へ?」
「ナンパじゃなくてよ?ここで立ち話もなんだし、うちへ来てくれないかしら?」
振り返ると、そこにはスーツを着た女性が立っていた。
しかし、僕は混乱していてどう反応していいのか分からなかった。
「あぁごめんなさいね。私はこういう者なの。」
そう言って女性は名刺を取り出した。
「そんなわけだから、うちまで来てくれない?悪い事はしないから。」
混乱してる僕はまともな反応もできず、訳も分からないまま女性に連れて行かれてしまったのだった。
これが、僕にとって新しい生活の幕開けになるとは、理解できないままに…。


   ―――続く

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