「み」から始まる冒険者

元「トリックスターのプレイ記」。現在は主に自作漫画の進捗報告記。Comicoに「ひみつのなぎさ」を投稿中!

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現在、comicoにてベストチャレンジとして「ひみつのなぎさ」を投稿中
(c)未羊

2015.10.27 「ひみつのなぎさ」第5話投稿
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せらism☆第4話「秀の憂鬱」その2

前回のあらすじ

 モデルを始めた事により大きく変化を遂げた秀の生活
 悩みや戸惑いもあるけどなんとか普通に生活しようとしていた
 が、謎の人物にまさかの場面を見られてしまうのであった

 
 
「今度の土曜は休みで日曜に撮影か…、変身しないで済む日ができたのは嬉しいかな。」
打ち合わせを済ませて家に戻った僕は部屋でくつろいでいた。
変身するにも血を見なければならず、体にもかなりの負担を強いるので休日ができたのは心底嬉しかった。
普段の変身は携帯に取り込んだホラー映画の流血シーンを見ているわけで…、それで変身できるのもある意味謎だった。
「はぁ、面倒な体質になっちゃったもんだな…」

ぴんぽーん…
「ん?誰だろう。ちょっと出てみるかな。」
突然鳴った呼鈴に僕はちょっと様子を見に行ってみた。
「やっほー、秀居るー?」
――ガチャ
「あれ?美々じゃん、どうしたの。」
――この子は高橋 美々(たかはし みみ)。僕の幼稚園以来の幼馴染だ。
「んー、最近、秀が付き合い悪いから拉致りに来た。」
「へー…、って物騒な単語使わないでよ!」
「んふふwというわけで、おとなしく付き合いなさい。」
「…、美々相手だと、断っても無駄だからな。今日は予定ないし付き合うよ…」
「おっけー、じゃーカラオケだカラオケ!」
「昼間っからカラオケ?!他ないの?!」
「な~によ~、幼なじみの誘いを断るっていうの?ひどいやつね。」
「分かったよ、行けばいいんでしょ。…、ちょうど僕も気分転換したいとこだったし。」
毎日打ち合わせに疲れていた僕は美々の誘いに乗ってカラオケに行く事にしたのだった。

「♪~~♪~♪~~」
気持ち良さそうに歌う僕ら。途中で茂木君や梢ちゃん(美々の友だち)と合流し、結局4人になったのだ。
まぁ、美々と2人でカップルと思われるよりはこれはこれでよかったかもしれない。
『やっぱり、友だちとこうやって遊ぶのはいいよな。ここのところ毎日打ち合わせで疲れてたし、ホントにいい気分転換になる。』

――約4時間、僕たちはカラオケで思いっきり歌っていた。
「あっ、もう夕方か、そろそろ出よっかな。」
「うん、そうだね。」
僕たちは精算してカラオケ屋を後にした。
「ふふっ、どうだった秀?」
美々が僕の顔を覗き込みながら聞いてきた。
「え?どうって…、うん楽しかったよ。これだけ思いっきり歌ったのは久しぶりだなぁ。」
「よかったぁ~。ここのところ、秀がどうも元気ない感じだったからね。すっごく心配したよ。
 で、茂木君や梢も誘ってカラオケに行く事にしたんだよ。」
「あ、それで2人も居たんだ。そっか、そんな風に見えてたんだ周りには。」
『…、あまり周りには分からないようにしてたんだけどなぁ。
 さすがに幼なじみに親友、ごまかしきれないな。
 心配かけちゃってたんだな、ありがとうみんな。』
「ん?秀、もしかして泣いてたりする?全く気にする事ないのにー、あははははっ。」
そう言うと美々は屈託のない笑顔で僕を何度も叩いてきた。
「い、痛いって美々。」
「あはは、ごめーん。」

…、今日の事でだいぶ気分がすっきりした気がする。
でも、体質の事やら問題は解決したわけじゃないけど、みんなの気持ちはすごく嬉しくてとても泣きたかった。
こんなに思ってもらっているのに何も言えない、その歯がゆさが悔しくてたまらなかった。
知られた時のみんなの反応が怖くて、その事だけが僕に踏み出す勇気を与えてくれなかった。
でも僕は知らなかった。そんな薄っぺらい壁なんて簡単に壊せる事くらい…。


  ―――第5話へ続く

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